2019年11月発売のラケット【Prince PHANTOM O3 100】(プリンス ファントム O3 100)を入手しました。
先日、ひととおりのショットを打つことが出来ましたので、インプレやおすすめしたいプレイヤーなどをまとめました!
310gのわりには軽く感じるし、O3の効果もあってスイングスピードを上げやすい!とくにサーブの振り抜きがすごく良かった!
厚い当たりで打ったときに「しなり」に加え「弾き」を感じることができたので、自分はスピンよりフラットドライブのほうが合っている気がしたなぁ。
スピンの回転量は、O3の効果で早くなるスイングスピードで稼ぐイメージかな。
楽にボールを飛ばせるラケットじゃないけど、40過ぎの週1プレイヤーでも何とかなりそう・・・
「スペックなんて知ってるわ!」という方は、記事の後半【まとめ】と【その後】をご覧ください。
このラケットの特徴は、何と言ってもシャフト部分の薄さ「16.5mm」!
フレームの最も厚い部分でも20mmという「極薄」モデルです。
打つ前から間違いなく「しなる」のがわかります。
16.5mmの薄さと310gという重量から、かなりハードなモデルと思われがちですが、バランスポイントが310mmなのでトップライトであることと、穴あきO3フレームで振り抜きが良いことから、重量の割には取り回しの良いラケットです。
目次
Prince PHANTOM O3 100(プリンス ファントム O3 100) のスペック
- ヘッドサイズ:100平方インチ
- 平均ウェイト:310g
- バランスポイント:310mm
- 全長:27inch
- スウィングウェイト:295
- フレーム厚:20-16.5mm
- ストリングパターン:16×18
Prince ツアー・エックスティー18(TOUR XT 18)1.18mm 45ポンド
Princeのサイトでは、「細ゲージによる飛びの良さとスピン性に加え、肘に優しいインパクトの打球感を実現したパワーと柔らかな打感が特長のポリエステルストリングス」となっています。
【素材が進化】前作 PHANTOM 100 XR-J(2016年発売)からの変更点は3つ
スペックは前作から変わっていません。
一番大きな変更点は【素材の進化】です。
「テキストリーム」に「トワロン」を配合
テキストリームに新たにアラミド系繊維の一つである「トワロン」を組み合わせたハイブリッド素材。
【プリンス】https://princetennis.jp/technology/textreme-x-twaron-technology
通常のテキストリーム以上の剛性を持つことで、「球持ち感」を持たせつつ「スピードアップ」させることに成功した。
ATS(Anti-Torque System)の搭載
シャフトに加え、フェイスの10時と2時にTeXtreme×Twaronを配置することで、ラケット上部の剛性が増し、ボールの推進性とコントロール性がアップ。
【プリンス】https://princetennis.jp/technology/ats
さらには、振動吸収性が増し、クリアな打球感で「掴んで弾く」性能が向上。
「レジテックス・ツアー」グリップを採用
レザーの上からポリウレタンをコーティングしたグリップで、握ったときに「角」がわかりやすい。
【インプレ】Prince PHANTOM O3 100(プリンス ファントム O3 100)の良かったところ
厚い当たりで強く打てたときは、テキストリーム×トワロンの持つ反発力を感じ取れたかな〜
打感【適度なしなりとO3ならではのホールド感】
- 薄さの割にグニャっとせず、心地よい適度なしなりを感じることができる。
- 昔のO3にあったボヤケた感じはなく、面でくわえ込むホールド感があり、面のどこに当たっているかもちゃんと分かる。
ストローク【強打で感じる反発力】
- 大きなスイングで自分から打っていくと、気持ちの良い適度なしなりとホールド感がありながら、素材(テキストリーム×トワロン)の恩恵なのか、意外なほど反発力があり想像以上のスピードでボールが飛んでいく。
- 当然振り抜きはめちゃめちゃいい。
- 目の粗さ(16/18)は気にならない。
縦糸・横糸ともにフェイス中央に寄っているため、16/18の割には目が詰まっている。(16/19のピュアドライブよりよっぽど細かい)勝手にスピンがかかるという程ではないが、かけにいけばちゃんとかかる。
ボレー【トップライトで取り回し良し】
- バランスがトップライトのため、面のセットがしやすい。
- 後ろから少しだけ押すと、ちゃんと勢いのあるボールが行く。
O3の効果なのか薄さの割にそれほど厳しくない。
サーブ【スイングスピードアップで回転量激増!】
- ストローク以上に振り抜きの良さ、スイングスピードアップを体感できる。薄さとO3のメリットをいちばん感じられたショット。
- 回転系(スライス、スピン)サーブが「めちゃめちゃ」打ちやすい。
回転量の調整がしやすく、振れば振るほどいいサーブが入る。
デザイン【渋い、飽きない、強そう】
- 完全なマットではないけどそこまでツヤツヤしてない黒いフレームに緑のPHANTOMロゴが非常に映える。「強そう」感が出ている。
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【インプレ】Prince PHANTOM O3 100(プリンス ファントム O3 100)のちょっと気になったところ
ATS(Anti-Torque System)搭載なんだけど、トップ寄りで打ったときは多少面ブレを感じたかな〜
スイングが大きく、押せる人じゃないとちょっと厳しい!?
- O3だけど、それほどスウィートスポットは大きくない?
- スウィートスポットは今どきの「トップ寄り」ではなく、どちらかというとフェイス中心部、下方寄り?
- トップ寄りで打つと若干面のブレを感じる。
ATS(Anti-Torque System)搭載とはいえ、中厚ラケットほどの面安定性はない。 - 小さいスイングだと、軽快感よりも薄いラケット特有のズッシリと重い打感が強くなり、素材(テキストリーム×トワロン)の反発性能が影を潜め、ボールが飛ばない。
- スライス系のショットはしっかり押しを加えないと失速する。
- 当てるだけの守りのボレーは厳しい。
【まとめ】打ってなんぼの攻撃専用ラケット、回転系サーブの質がアップする特典付き!
大きなスイングで厚く打つフラットドライブ系プレイヤーにはたまらない打球感かも。
- 前方向に大きなスイング、厚い当たりで打てるフラットドライブ中心のプレイヤー
- 回転系サーブの質向上を求めるプレーヤー
- ワイパースイングで擦り上げるスピン中心のプレイヤー
- 小さいスイングで相手のボールにあわせるスイングのプレイヤー
自分から厚い当たりでガンガン打っていけるプレイヤーには、他の薄いラケットにはない飛びの良さを感じることができると思います。
前方向に大きく打てば打つほどその良さが際立つラケットのため、スピン系よりフラットドライブ系ストローカー向き。
使いこなす条件は
「大きなスイングで振れること」
と感じました。
また、サーブのスイングで特に振り抜きの良さを実感できるため、回転系のサーブをとにかく向上させたいかたにもおすすめしたいです。
いっぽう、擦り上げるスピン系のプレイヤーには、スイングスピードは上がりますがトップ寄りで打った時のブレが気になるため、スウィートスポットがトップよりに設定されたラケットの方が向いているような気がします。
また、コンパクトに相手のボールに合わせるスイングのプレイヤーには、テキストリーム×トワロンの反発性能をいかせず「硬くて飛ばない」と感じるかもしれません。
16.5mmと驚異的な薄さの【Prince PHANTOM O3 100】ですが、一部の超上級者だけでなく、厚い当たりで大きくスイングできるプレイヤーであれば、心地よいしなりとホールド感のなかに適度な反発力のアシストを感じることができると思います。
「守るのではなく、常に攻撃的なフラットドライブで攻め続けたい」
というかたは、一度【Prince PHANTOM O3 100】を試してみてはいかがでしょうか?
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【その後】2カ月間使用した感想
結論から言うと、「メインラケットに決定」です。
「振り抜きがとてもいい!」と使用当初から感じていましたが、使えば使うほど、重さ310グラムのラケットを早く振れるメリットを強く感じるようになりました。
重めのラケットを以前よりスイングスピードが早くなった状態で振れるので、ちからの乗ったボールが打てている気がします。
あと、「ボールの乗り」も非常にイイです。
「シャフトのしなり」よりも「フェイスのつかみ」を強く感じ、これがまたたまらない感触です。
ラケットがすごく長が〜くボールをホールドし、その間しっかり「押し」を加えることができます。
シャフトのしなりは「グニャッ」という感じではなく、しなりすぎてボールが飛ばないということはありません。
また、サーブはストローク以上にスイングスピードがあがる感じで、スピンサーブ、スライスサーブの回転量がすごいことになってます。
特にスピンサーブは、打った自分とレシーバーの両方がフォルトと思った軌道から一気に変化しインになることが何度もありました。
あくまでタマ(ノンプレッシャー)の主観ですが、これまで使ってきたラケットのなかで回転系サーブに関しては「ダントツNo1」です。
いっぽう、薄いとこによるマイナス面も当然あります。
中厚ラケットのようにバックハンド(フォア)スライスを「雑に」打てないことです。
PHANTOM O3 100の前は、飛びの良い「黄金スペック」ラケットを使っていたため、気付かないうちに手先で「パン」とあわせる打ち方になっていたのかもしれません。
それでも中厚ラケットの面安定性の高さから、伸びのあるボールを打てていました。
しかし、PHANTOM O3 100では、バック(フォア)ハンドスライスも、大きいスイングでしっかりと押していかないと打ち負けます。(スライスには薄さとO3のメリットがあまりない・・・)
ただ、もともと薄いラケットを使用している方や「スライスなんてめったに使わん!」という方はデメリットにはならないでしょう。
タマ(ノンプレッシャー)は、スライスもよく使うダブルスがメインのプレイヤーなので、本当は「黄金スペック」のほうが自分にあっているのかもしれません。
でも、PHANTOM O3 100を2ヵ月間使って「圧倒的な振り抜きの良さ」と「気持ちの良いボールの乗り」を味わってしまうと、「黄金スペックに戻りたい」という気持ちにはなりません。(今のところ・・・)
また、シンプルなデザインは飽きがこないし、今のところ使用している方もあまり多くないのでひととかぶらないというのもあります。(でも使ってる人にコートで会えたら嬉しい・・・)
というわけで、「メインラケット」として長く愛用し、PHANTOM O3 100の布教活動に努めてていきたいと思います。